まるたの記録

起こったこと、思ったこと。そして、愛の記録。といいつつ読書記録がメイン。

(13)20210903

 今日はくるくる回る椅子でくるくる回って本を読んだ。気分を変えたかったから。朝読む本も少し変えたくて、工藤玲音さんの短歌集『水中で口笛』を読んだ。私は工藤玲音さんの言葉がかなり好物なのでとても美味しくいただいた。水みたいにすぅっと透きとおっていて、心にぽつぽつ染み渡る。そんな感じの言葉。
 それにしても短歌は絵を眺めるのに似ている。読んで情景を思い浮かべて何か思ったり、よくわかんないなぁと思ったりする。よくわかんないけど好きだなと感じることもある。わかったり、わからなかったり。そういう曖昧な解釈の海のなかで言葉を感じるのも楽しい。作者の方がどう思っていたのかは知らないけれど。
 鑑賞するときに、自分なりの考えを持った後に作者さんの解説を見るのも好きだ。「あぁ、こう思っていたのか。」「ここには書いてないけど、この部分もそのメッセージ性が隠れてそう。」「私はここ、こう思ったんですよ。」などと脳内で会話を始めてしまう。そういえば、高校の頃は同年代の人たちとお互いの作品を見て、対話を交えて鑑賞したなぁ。「そうなんだよ、わかってくれる!?」「そんなこと考えてなかったけど確かにそんな風にも見えるなぁ。」「その解釈好きだからアイデアもらっていい?」作品が自分が思っている以上のものに変化していく、あの時間がとても好きだった。人をつかまえるのは、とても緊張したけど。先生からもコメントもらうから、涙出そうだったけど。それでもとても楽しみで、大好きな時間だった。